この研究は、マイクロ波放射がウサギの網膜に及ぼす影響を評価した。ニュージーランドウサギの成獣40匹に対し、GSM携帯電話シミュレータを用いてマイクロ波照射した。ウサギを無作為に以下の5群(各8匹)に割付けた:グループ1(疑似ばく露群)、グループ2(10 cmで1日照射)、グループ3(30 cmで1日照射)、グループ4(10 cmで3日間照射)、グループ5(30 cmで3日間照射)。ベースライン及び最終ばく露の7日後、暗順応及び明順応の網膜電図(ERG)応答を取得した。その後、全てのウサギを麻酔下で眼球摘出し、病理学的検査を実施した。Kruskal-Wallis及びχ二乗検定を用いて、ERGパラメータ及び病理学的知見についての群間の差をそれぞれ評価した。その結果、照射の7日後に取得したERG応答には、群間で統計的有意差は認められなかった(検査したすべてのパラメータについてp > 0.1)。マイクロ波照射した眼には、より大きな変化に向かう統計的に有意ではない傾向性が認められた。病理学的検査では網膜は正常で、変性または浸潤の兆候は認められなかった。より高いマイクロ波照射を受けた個体の多くで、毛様体の充血が認められた、と著者らは報告している。
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