この研究は、スイス、エチオピア、ネパール、南アフリカ、オーストラリア及び米国の異なる微小環境における、高サンプリングレートのポータブルデバイスを用いた試験プロトコルを適用した、無線周波(RF)電磁界ばく露の定量化を実施した。94か所の屋外微小環境及び18の公共交通機関で、ポータブル測定デバイスを用いたRFばく露を評価した。測定は、デバイスが頭部の高さで身体から20-30 cm離れるようにバックパックに入れた状態で歩行中、または、デバイスを屋根に設置(地表面からの高さ170-180 cm)した自動車を運転中に実施した。測定は、各々の微小環境で歩行中に約30分間、運転中に約15-20分間実施し、サンプリングレートは4秒に1回(ExpoM-RF)及び5秒に1回(EME Spy 201)とした。その結果、RFばく露の合計の平均値は、各種の屋外微小環境で0.23 V/m(スイスの人口集中地以外)から1.85 V/m(オーストラリアの大学)の範囲、公共交通機関で0.32 V/m(スイスの農村部のバス)から0.86 V/m(ネパールの都市部の三輪タクシー)の範囲であった。ほとんどの屋外で、ばく露に最も寄与していたのは携帯電話基地局であった。それ以外では放送局が卓越していた。携帯電話端末からのアップリンクは、スイスでの鉄道及びバスを除いて、全体として非常に弱かった。この研究では、世界中の94か所の微小環境で、RF電磁界のばらつきが大きいことが示された。ばく露レベルは都市化に伴って高まる傾向があった。ほとんどの微小環境で、携帯電話基地局からのダウンリンクが最も重要な寄与因子であった、と著者らは結論付けている。
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