この研究は、5人の提供者から得た末梢血細胞を900 MHzの無線周波(RF)電磁界に0、30、60、90分間ばく露し、マイクロアレイ分析で遺伝子発現の変化(室温環境の対照サンプルと比較してP ≤ 0.05で2倍以上高い、または低い)を調べ、+2°Cのサンプルと比較した。バイオインフォマティック分析及びqR-PCRを用いてマイクロアレイの結果を検証した。その結果、厳密度の高いアプローチを用いた誤発見率調整(FDR)を適用後は、電磁界に特有の遺伝子発現応答は認められなかった。言密度の低い分析では、全てのばく露群で室温サンプルと比較して、統計的に有意な調節が解除された転写物が483個認められ、これは+2°Cのサンプルとは関連していなかった。但し、標的となる生物学的応答がないことから、これらの転写物は統計的なアーチファクトとみなさなければならない。qRT-PCRで調べた14個の最も有望な候補の転写物は、マイクロアレイの結果に対する相関を示さなかった。これらの知見は、平均SARが9.3 W/kgの900 MHzのRF電磁界への最長90分間の短期ばく露は、全血細胞の遺伝子発現における非熱作用を誘導するには不十分であることを示している、と著者らは結論付けている。
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