この論文は、オランダにおける職業・環境ばく露の健康影響を定量化するための前向きコホート研究であるLIFEWORKのデザイン、進行中のデータ収集、参加者のベースラインの特徴、重要な質問事項の再現性を紹介している。同研究では、2011-2012年に3つのコホートに88466人が登録した。ばく露情報は調整された中心的アンケートで収集、または職歴及び居住歴に基づいてモデル化した。評価対象には、大気汚染(例:二酸化窒素(NO2)、粒子状物質(PM2.5))、騒音、電磁界、携帯電話使用、交代制勤務、化学物質への職業ばく露が含まれた。慢性的及び亜急性の健康アウトカムを、自己申告及び保健登録制度とのリンケージによって評価した。これまでの知見として、参加者の年齢のベースライン時点での中央値は51歳(19-87歳)、大多数は女性(90%)、うち看護師が大半であった。NO2、PM2.5、基地局からの電磁界、自宅での騒音へのばく露レベルのベースライン時点での中央値は、それぞれ22.9 µg/m^3、16.6 µg/m^3、0.003 mW/m^2、53.1 dBであった。参加者の22%が、ベースラインよりも10年以上前に携帯電話使用を開始したと報告している。アンケートを2回受けた参加者についての自己申告のばく露の再現性は中程度から高であった。今後の予定として、4-5年毎にフォローアップのアンケートを実施し(最初のフォローアップは2018年に完了予定)、死因とがん登録のリンケージを毎年または2年毎に実施する。この前向きコホート研究は、職業・環境衛生リスク研究のための、唯一の大規模で濃密なリソースを提示するものであり、また携帯電話使用と健康についての国際コホート研究であるCOSMOSに寄与するものである、と著者らは述べている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。