台湾では、電磁界を原因と考える本態性環境不耐症(IEI-EMF)の有病率は2007年に13.3%であったが、同じ方法を用いた調査では、2012年には4.6%に減少した。メディア報道は読者に、自分たちの症状は電磁界が原因と考えるように仕向けることから、この有病率の変化はメディア報道に関連していたかも知れない。この研究は、台湾における最大の新聞データベースで記事の見出しを検索し、メディア報道とIEI-EMFの有病率との関連を評価した。また、その他の潜在的影響因子も評価した。その結果、電磁界およびIEI-EMFに関する新聞記事の件数は2005年から2007年まで増加し、その後2012年まで減少し、IEI-EMFの有病率の変化と一致していた。但し、2007年から2012年までに、携帯電話基地局の密度、携帯電話ユーザーの数、携帯電話の総通話時間、携帯電話からのテキストメッセージの送信件数等、その他の潜在的影響因子は全て増加していた。この知見は、台湾におけるメディア報道とIEI-EMFとの正の関連を示しており、これは他の国々でも真実かも知れない、と著者らは結論付けている。
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