この研究は、携帯電話の無線周波(RF)信号(GSM-1800およびUMTS-1950)へのばく露後のラットの脳における血液脳関門(BBB)の透過性およびニューロン変性を、以下の二つのプロトコルを用いて評価した:(1) 2時間の単回ばく露の直後、1時間後、1、7または50日後にラットを屠殺;(2) 反復ばく露(2時間/日、5日間/週、4週間)、ばく露期間終了の直後および50日後に影響を評価。ラットの頭部を脳平均比吸収率(BASAR)0.026、0.26、2.6、13 W/kgでばく露した。その結果、単回ばく露または反復ばく露の直後にはBBBの透過性またはニューロン変性に対する悪影響は認められなかったが、例外として0.26 W/kg のUMTSばく露では一過性のBBB漏えいが認められた。反復ばく露の50日後のニューロン変性の発生率に変化はなかったが、どちらのRF信号でも13 W/kgでアルブミン漏洩の有意な増加が認められた。この研究では、最も強い遅発影響は13 W/kgのGSM-1800によって生じた。ラットの頭部における13 W/kgのBASARはヒトの頭部の4倍に相当することから、ヒトの脳での悪影響は50 W/kgを超える反復ばく露後に生じ得るかも知れない、と著者らは述べている。
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