[ニワトリ胚の発達中の肝臓に対する2Gおよび3G携帯電話から発せられる無線周波放射の影響‐比較研究] med./bio.

Effect of Radiofrequency Radiation Emitted from 2G and 3G Cell Phone on Developing Liver of Chick Embryo - A Comparative Study

掲載誌: J Clin of Diagn Res 2017; 11 (7): AC05-AC09

この研究は、2Gおよび3G携帯電話から発せられる無線周波RF放射への慢性ばく露後のニワトリ胚の発達中の肝臓に生じるかも知れない組織およびDNAの損傷を評価した。受精したニワトリ胚を4群でインキュベートした。グループAは2G放射ばく露(n = 60)、グループBは3G放射ばく露(n = 60)、グループCは偽ばく露対照群(n = 60)、グループDは対照群(n = 48)とした。ばく露期間終了後、胚を回収し、肝臓の構造変化を調べるための通常の組織学的検査を実施した。4群全ての卵の1バッチについて、DNA損傷の評価のためにアルカリコメットアッセイを実施し、結果を片側ANOVA検定で比較した。その結果、2Gおよび3G携帯電話放射への発達中のニワトリ胚のばく露は、洞様毛細血管のスペースの出血を伴う拡張、細胞質における空胞化の増加、核の直径および核崩壊の増加、ならびにDNA損傷有意な増加の形で、肝臓の構造変化を生じた。著者らは、2Gおよび3G携帯電話から発せられるRF放射へのニワトリ胚の慢性ばく露は、各種の構造変化およびDNA損傷を生じ、その変化は3Gばく露群でより顕著であった、と結論付けている。

ばく露

研究助成