この研究は、異なる強度の静磁界ばく露が腸病原性大腸菌(EPEC)E2348/69株の自動凝集能および細胞接着に及ぼす影響を調べた。その結果、53 mTで5分間のばく露では自動凝集が28%低下し、最大100 mTで5分間の強度では約50%低下した。同じ強度で30分間のばく露後では、自動凝集しない株での観察結果と区別できなかった。更に、静磁界処理は典型的な局所的接着パターンを改変することが認められた。この影響は大腸菌の損傷に関連していなかった。これは、30分間の107 mT静磁界ばく露後、細胞の生存率および膜透過性が非ばく露対照群と同じであることから確認された。EPEC接着因子プラスミドを持たないE2348/69株は自動凝集できないという事実から、同株に対する静磁界の影響は束状線毛(BFP)の発現を変化させることが示唆される、と著者らは述べている。電子顕微鏡分析では、静磁界ばく露群と非ばく露対照群との構造的な違いが認められた。著者らは、107 mTの静磁界での30分間の処理はEPEC E2348/69株の自動凝集を低減し、接着パターンを変化させ、これらはどちらもBFP発現の変化と関連しているようである、と結論付けている。
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