この研究は、架空電力線からの超低周波磁界への長期ばく露についての三次元モデル化、ならびに測定によるその検証を行った。検証のため、スイスのイフヴィルおよびヴィーラーにおける二つの異なる高圧架空電力線に当該モデルを適用した。日常的および季節的な変動を把握するため、それぞれの地点で、2015年1月から12月までの間に約2か月間隔で48時間の測定を6回実施した。それぞれの測定の際、9か所の測定地点で、スパン中央から横方向に±80 mの範囲での磁束密度を判定した。両方の電力線の技術的なデータならびに測定期間における電流負荷データを、電力系統運用会社から得た。これらのデータを用いて、磁束密度の絶対値の48時間平均を計算し、モデル化した値と比較した。その結果、48時間平均の最大値は1.66 µT(イフヴィルにおける線の中央);48時間平均の最小値は22 nT(イフヴィルにおける線の中央から80m)であった。平均すると、磁束密度はイフヴィルでは2%(標準偏差9%)過大評価、ヴィーラーでは1%(標準偏差8%)過小評価であった。感度解析では、不確かさは主に座標および高さデータの誤差によって生じ、特に電力線の中央付近での予測について、精密なデジタル地形モデルが重要であることが示された。
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