この解説は、無線周波(RF)エネルギーへの人体ばく露についての2組のガイドライン(国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP、1998)および電気電子学会・国際電磁安全性委員会(IEEE/ICES、2005))を、その基本制限が比吸収率(SAR)から電力密度に変化する3 - 10 GHzの「遷移」周波数を超える周波数範囲に焦点を絞って評価している。分析は、純粋な表面加熱を想定したPenne(1948)の生体熱方程式(BHTE)に基づく単純な熱的モデルに基づいている。この分析では、現行の限度値は組織の温度上昇を制限するという目的に対して高度に保守的である、ということが示唆されている。身体に向けて使用される送信デバイスに適用される限度値は、個人用電子機器についての接触温度に対する製品安全規格よりも遥かに保守的である。「平均化時間」および「平均化面積」についての現行のガイドラインの条文は、生体熱方程式のスケーリング特性と一致せず、再検討が望ましい。著者らは、ミリ波周波数の短時間の高強度パルスに対する防護のための、フルーエンス(流束量)に対する追加的な限度値が必要である、と示唆している。この解説は、現行のガイドラインの根拠をなす熱的ハザードのみを検討しており、報告されている「非熱」作用についての検討は除外している。これについてはガイドライン改訂のプロセスで評価すべきである、としている。
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