この研究は、外来因子の攻撃からの保護のために核内に置かれているDNAにパルス電界が影響を及ぼす可能性について理論的に検討した。パルス電界による遺伝情報の修飾が効果をもつためには、その前提条件として、そのようなパルス電界によっても複製メカニズムは停止することなく、生じた変化が次の世代に伝播することが必要である。ここでは、パルス電界によって永続的で非標準的なグアニン-シトシン塩基対が生じる一方、テロメアに存在するグアニン四重鎖モチーフはその天然型の保存をより効果的になし得ることを証明するための理論計算を行った。その結果、グアニン四重鎖は、60×10-4 a.uまでの電界強度(これは二重らせん構造完全破壊前の上限値である)が引き起こす摂動に耐える;したがって、 DNA塩基対に引き起こされたエラーはテロメアに転写されないと考えられる;遺伝子コードに選択的変異を引き起こす手段の一つとして電界は利用可能である、と報告している。
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