[シロイヌナズナの開花に対するほぼゼロ磁界の影響にジベレリンは関与する] med./bio.

Gibberellins are involved in effect of near-null magnetic field on Arabidopsis flowering

掲載誌: Bioelectromagnetics 2017; 38 (1): 1-10

この研究は、以前に「ほぼゼロの磁界によりシロイヌナズナの開花が抑制され、それにはクリプトクロムが関連する」と報告した著者らが、この影響の生理学的メカニズムを検討した。ほぼゼロ磁界中で育成した2タイプのシロイヌナズナ(野生種およびクリプトクロムcry1/cry2の2重変異種)のジベレリン(GA:植物ホルモンでGA1からGA136まである)レベル、GAの生合成および信号伝達に関連する遺伝子発現を、それぞれの対照群(通常の地磁気下で育成)と比較した。その結果、野生種のGA4、GA9、GA34、GA51のレベルは、対照群に比べてほぼゼロ磁界群では有意に低下した;一方、2重変異種のそれらGAレベルは対照群と同じであった;GA関連遺伝子については、野生種では、対照群に比べてほぼゼロ磁界群で発現が有意に減少するものと、対照群との有意差がないものがあったが、2重変異種では調査した全ての遺伝子のゼロ磁界群での発現に変化が無かった、と報告している。

ばく露