この研究は、ヒトボランティアにおいて、地上基盤無線(TETRA)信号が脳電図および心電図に影響するか否かを実験した。標準化TETRA信号または擬似ばく露を用い、ブラインド化、無作為化した誘発研究を2通り実施した。第1実験は警官群(n=164;TETRAによる症状を訴える警官107人を含む)で、TETRAセットを左こめかみまたは左上胸部に固定した状態で、安静閉眼時および認知タスク遂行時の脳電図を記録した。第2実験はボランティア群(n=60)で、TETRAセットを左上胸部に固定した状況で、脳電図および心電図(心拍変動)を記録した。その結果、第1実験では、胸部ばく露においてのみ、脳電図への影響が見られ、それは迷走神経刺激を示唆するようなパターンであった;第2実験では、TETRAばく露中に心拍変動の変化が見られたが、脳電図への影響は再現されなかったと報告している。ただし、観察された心拍変動への影響は微弱であること、脳電図への影響は2つの実験間で一貫しなかったことから、TETRA信号が意味のある健康影響を与えることは起こりそうもないと結論した。また現在、TETRA使用との関連で、警官の健康の長期モニタリングが進行中であることに言及ししている。
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