この研究は、生体組織での電磁界解析のマルチスケールモデリングにおいて、組織の抵抗特性を計算で推定する方法を提案した。従来は、バルク組織レベルおよび細胞レベルの各スケールでのモデルを別々に解き、既存の抵抗性組織スケールモデルから得た電圧を細胞外発生源として細胞モデルに結び付けているが、この方法は種々の問題がある。今回提案した方法は、マルチスケールモデル内で、神経形態学の知識のみを用いて抵抗特性計算値を構成するもので、実効媒質理論の実際的な組み込みを可能にすると述べている。外部電極を取り付けた網膜のマルチスケールモデルを構築し、外部電界が神経活動に与える影響の解析への応用を示している。
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