この総説は、不妊および悪い妊娠結果のリスクに対し、電力周波磁界ばく露がそのリスクに関与する要因の一つであるか否かについて、最近15年間、信頼のできるレビューが行われていないのを受けて実施されたレビューであり、2002年から2015年7月までに公表されたこの分野のヒト研究の査読付き論文についての概観と批判的分析を提供している。結果として、PubMedにより磁界ばく露と流産、早産、先天性欠損、男性不妊などの関連を調べた13件の疫学研究が確認された; その一部は関連を肯定する報告であり、残りは否定するものであったが、このような不一致は調査デザインに限界があったことで説明される可能性があるとして、今後の調査でこのような限界を上手く取り扱うために、(1) 調査対象集団の適切な選択、(2) 測定されなかった身体運動による交絡への対処、(3) ばく露の測定誤差による情報バイアスの最小化、(4) 磁界ばく露指標の検討、(5) 男女のカップル内で相関がみられる個人ばく露データの意味合いとその適用、の5点について議論している
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