この研究は、携帯電話使用時の頭部でのRFエネルギー吸収について2つの大規模なコンピュータ計算を行った。実際的ばく露シナリオ、MRI画像データに基づく頭部と手のモデル(大半の研究で考慮されていない電話機を持つ手の構造も含めた)、900MHzおよび1950MHzの電話機モデルを用い、頭部と耳介での空間平均SARピーク値(psSAR)を求めた。第1の研究では、9つの頭部モデル、4つの手のモデル、2つの電話機モデル、第2の研究では、6つの頭部モデル、4つの手のモデル、3つの電話機モデルを組み合わせ、合計400以上のケースについて計算を行った。その結果、成人および小児の頭部に誘導されたpsSARに系統的な差異はなかった;ばく露レベルおよび年齢によるその変動は、特に電話機のタイプにより異なるが、psSARと年齢との相関はなかった;今回の全ケースで得られたpsSARを、SAMでの計算値と比較し、今回のケースの大半においてSAMでの計算値は安全側の値であった、と報告している。
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