[高ピーク電力マイクロ波システムへの急性ばく露の細胞への影響:形態学および毒性学] med./bio.

Cellular effects of acute exposure to high peak power microwave systems: Morphology and toxicology

掲載誌: Bioelectromagnetics 2016; 37 (3): 141-151

この研究は、先進的マイクロ波パルス送信技術により生成される電界がIEEE C.95.1のピーク電界限度値である100kV/mを容易に上回る事実を踏まえ、このような限度値の科学的妥当性を細胞実験で検討した。ヒトリンパ球のJurkat細胞クローンE-6)に高ピーク電力マイクロ波(HPPM)のパルス20発(パルス幅120ns、平均ピーク振幅2.3MV/m)を与えた。細胞での電界強度は現在のばく露限度値を上回る0.46 - 2.7MV/mと予測された。実験の結果、ばく露から4時間後において細胞膜完全性および細胞の形態に変化がないことが確認された;24時間後の生存率には擬似ばく露群および対照群と比べ、統計的有意差がなかった;フローサイトメトリによる、細胞膜の破壊および形態学的変化の細胞毎の分析でも、HPPMばく露を受けた細胞に何も変化が観察されなかった;これらの知見から、現在のピーク電界ばく露限度値100kV/mは、HPPM装置の利用にとって不必要に制限的であることが示されたと報告している。

ばく露