[ヒト造血幹細胞のコロニー形成力および増殖に対する核磁気共鳴装置の傾斜磁界へのばく露の影響] med./bio.

Effects of exposure to gradient magnetic fields emitted by nuclear magnetic resonance devices on clonogenic potential and proliferation of human hematopoietic stem cells

掲載誌: Bioelectromagnetics 2016; 37 (4): 201-211

この研究は、1.5Tおよび3TのMRI医療スタッフがばく露する傾斜磁界(GMFs)を測定し、その値に基づき、細胞ばく露実験を行った。6人の血液ドナーから採取したCD34陽性細胞に、1.5TプロトコルGMF、3TプロトコルGMF、または擬似のばく露をイン・ビトロで72時間行った。ばく露終了後も4週間培養を続け、その間随時コロニー形成単位(CFU)アッセイを実施した。なお、3人のMRI医療スタッフの血液からもCD34陽性細胞を採取した。その結果、GMFばく露による細胞増殖への影響は見られなかったが、ばく露の直後から3週間後まで赤血球および単球前駆細胞の増加が見られた;その他のコロニー形成に係わる変化は見られなかった;MRI医療スタッフの血液から採取したCD34陽性細胞(GMFにイン・ビボばく露した試料)は、その培養期間中、6人の血液ドナーから採取したCD34陽性細胞の擬似ばく露群と同様の挙動であった、と報告している。

ばく露