この総説の内容は、中枢神経系(CNS)腫瘍の年間発症率は、調査方法により違いがあるが、がん登録によれば人口10万人当たり8.5から21.4人の範囲であり、男性では神経上皮性腫瘍、女性では髄膜腫が第1位である;いくつかの国において、過去数10年間、CNS腫瘍発症率の上昇が観察されている。この傾向は、高齢化、画像診断および医療の向上によるものと考えられているが、これらの要因では性別および組織学的サブタイプによる発症率の違いは説明できない;内因性(社会人口学、身体計測学、ホルモン、免疫学、遺伝学)および外因性(電離放射線、電磁界、食事、感染症、殺虫剤、薬剤)のリスク因子に関する病因論的仮説に基づいて、CNS腫瘍との関連性の分析的疫学研究が行われている;CNS腫瘍の環境リスク因子として確立されているのは電離放射線ばく露のみである。その他のリスク因子に関しては、研究デザインの系統的違いおよび正確なばく露測定の困難さが原因で一貫性も決定的結論も得られていない等々。結論として、CNS腫瘍の病因は複雑で、いくつかの遺伝的因子および/または環境因子が、組織学的サブタイプ毎に異なって関与する可能性がある、と報告している。
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