[イタリアとスイスの小児におけるELF-MFsへの個人および寝室でのばく露の分析] tech./dosim.

Analysis of personal and bedroom exposure to ELF-MFs in children in Italy and Switzerland

掲載誌: J Expo Sci Environ Epidemiol 2016; 26 (6): 586-596

この研究は、欧州の小児における、超低周波磁界(ELF-MFs)への現実の毎日のばく露についてほとんど知られていないことを踏まえ、(1) 小児のELF-MF個人ばく露の評価、(2) 小児の個人および寝室でのELF-MFばく露測定の決定因子の同定、(3) ばく露を総合する指標の再現性の評価、(4) 個人および寝室での測定値の比較を目的として、イタリアとスイスの小児172人(5-13歳)に、暖かい季節および寒い季節の2回、それぞれ24-72時間にわたりEMDEX II(40-800 Hz)を装着させ、また小児寝室での24時間測定も合わせて実施した。その結果、標本の幾何平均は、個人ばく露0.04μT、寝室測定値0.05μTであった;最も高圧の電力線から100m以内の居住者群の幾何平均は、対照群に比べ、個人ばく露が3.3倍、寝室測定値が6.8倍高かった;反復測定の同じ対象者内での再現性は、幾何平均では高かった(スピアマン相関係数は個人ばく露0.78、寝室測定値0.86)が、95あるいは99パーセンタイル値では低かった;個人ばく露と寝室測定値のスピアマン相関係数は、幾何平均では0.86であったが、95あるいは99パーセンタイル値では低かった;ELF-MFと小児白血病に関する以前の研究の大半は、寝室ばく露平均を用いている。今回の研究は、寝室測定値の幾何平均が個人ばく露幾何平均と十分に相関すること、時間的再現性が高いことを示した、報告している。

ばく露