[cAMPおよびcGMPは細胞断片の走電性に本質的役割をもつ] med./bio.

この研究は、細胞断片（核および主要な細胞器官を欠く）の遊走における信号伝達メカニズムを、魚類表皮のケラトサイトを用いて調べた。ケラトサイト細胞断片および完全なケラトサイト細胞の弱電界中での遊走における信号変換を調べた結果、大きな相違が明らかになった。cAMPまたはcGMPのアゴニストは、細胞断片の走電性を完全に止めるが、細胞の場合は影響がない；そのような阻害作用は、cAMPおよびcGMPのアンタゴニストとプレインキュベートすることにより防止できる；PKAおよびPKGの阻害によりcAMP and cGMPの下流の信号伝達を阻止することにより、細胞断片の走電性は回復する；cAMPおよびcGMPは細胞断片の走電性に必須であり、母細胞での信号伝達とは異なる、と報告している。