この研究は、人工的な細胞外マトリクス(aECM:骨組織のミクロ環境を模造したもの。導電性高分子ポリアニリンPANIの基質をコラーゲン・タイプI(Coll)単独またはコラーゲン・タイプIと硫酸化ヒアルロン酸(sHya)の組合せで被覆した)を作成し、このaECM上で培養したヒト骨髄由来間葉系幹細胞(hMSCs)にパルス電界(PEF:パルス幅7ミリ秒の方形波パルス、3.6mV/cm、10Hz)を28日間ばく露して、基質の導電率(10-4-10-3S/cm)、細胞ミクロ環境およびPEF刺激がhMSCsの増殖と分化に及ぼす影響を調べた。その結果、Coll/sHyaで被覆されたPANI基質では、PEF刺激なしでも、hMSCsの増殖能力が増強された;PEF刺激はhMSCsの骨形成分化の能力を増強した、と報告している。
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