[骨およびその周囲の臨床的に重要な構造における電気穿孔の適用可能性：前臨床研究] med. app.

この研究は、骨転移がんの治療への電気穿孔法の適用可能性とその安全性を検討するために、健康な動物モデルの骨とその周辺構造（特に神経）に電気穿孔療法のプロトコルによる電界を与えて、それらの変化を調べた。ウサギの坐骨神経への可逆的電気穿孔（パルス幅100ミリ秒、電界強度1000V/cmの連続パルス8個を2回）、ウサギの大腿骨顆部およびヒツジの椎体への不可逆的電気穿孔（パルス幅100ミリ秒、電界強度1750V/cmの連続パルス120個）を実施した。その結果、可逆的電気穿孔の場合、一過性の足の機能不全を伴ったが、30日で完全に回復した；不可逆的電気穿孔の場合、ウサギ大腿骨およびヒツジ錐体の骨梁から細胞が脱落したが、組織学的検査およびマイクロトモグラフィによる検査で骨梁構造は維持されていること、新しい骨髄細胞・骨芽細胞・骨形成が存在することから新しい骨梁（対照に比べ厚さが薄い）が確認されたこと、切除された領域は有意に減少したことが示された；脊髄、椎弓根、脊髄神経に一過性の浮腫が見られたが、機能および構造の変化はなかった、と報告している。