この研究は、電力周波磁界ばく露と流産のリスクの疫学研究で見過ごされ、バイアスの原因にもなり得る、ばく露評価の問題点を吟味するため、縦断的なパイロット調査を行った。具体的には、身体活動および個人内の時間的変動とばく露との関係を明らかにするため、不妊クリニックで募集に応じた女性(n=40)で、それぞれ平均3.6週間の間隔で3回の24時間の個人ばく露測定を実施した。その結果、身体活動はばく露ピーク値と正の関連をした;同一の環境内で身体活動が高くとも、それによりばく露ピーク値が高くなるとは限らなかった(同一環境内ではなく、環境間を移動することにより高いばく露源に遭遇する確率が増すと考えられた);中心傾向尺度よりピーク値の方が時間経過中の変動が大きい;今後の疫学研究ではバイアス低減のため、ピーク値は身体活動で調整すること、また1日より多くのばく露測定することが望ましい、と報告している。
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