[神経部分損傷されたラットにおける短時間パルス無線周波の照射による細胞外シグナル制御キナーゼ発現と抗アロディニア作用との関連] med./bio.

Association between extracellular signal-regulated kinase expression and the anti-allodynic effect in rats with spared nerve injury by applying immediate pulsed radiofrequency

掲載誌: BMC Anesthesiol 2015; 15: 92

この研究は、ウィスターラット神経部分損傷(SNI)モデルを用いて、神経損傷部位近くへの短時間のパルス無線周波(PRF:搬送波500 kHzパルス周波数2 Hzパルス持続時間20ミリ秒、ばく露時間6分;パルス発生器の出力条件45または60 V)の照射処置が損傷後の疼痛の鎮痛効果をもたらすか否か、また脊髄後角で細胞レベルの変化が起きるかを調べた。ラットは4群(各n=7)に分けられた;SNI + PRF-45V群、SNI + PRF-60V群、SNI+擬似ばく露群、擬似SNI手術+擬似ばく露群である。処置後28日間、機械的刺激および寒冷刺激に対するアロディニア(痛覚過敏)による行動反応(下肢引っ込め閾値(PWT)など)を測定し、その検査終了後に脊髄細胞シグナル制御キナーゼ1および2(ERK1/2)およびリン酸化ERK1/2を測定した。その結果、神経損傷のある3つの群では、28日間にわたり機械的刺激に対するPWTが増大した;しかし、機械的および寒冷刺激に対し、SNI + PRFの両群はSNI+擬似ばく露群に比べ、28日間にわたり抗アロディニア作用を示した;また、SNI + PRFの両群では、ERK1/2の活性化が抑制された、と報告している。

ばく露