[電気安全手袋の使用による安全なハンズオン除細動の達成:臨床的評価] misc.

Achieving safe hands-on defibrillation using electrical safety gloves - a clinical evaluation

掲載誌: Resuscitation 2015; 90: 163-167

この研究は、循環停止患者の蘇生にとって重要な胸部圧迫処置を継続しつつ除細動を実施する「ハンズオン除細動(HOD)」における救護者(胸部圧迫処置者)の安全性確保のための電気絶縁手袋の防護性能を臨床的に評価した。ワーストケースとして、電気絶縁手袋を着用した救護者の手が除細動中の患者としっかり接触(20 kgf)する一方、患者との不注意な接触が別に1ヵ所ある状況を設定して、患者から救護者に流れる漏れ電流を測定した。結果として、43人の患者での61回の除細動ショック投与時にデータが得られた;全ての除細動時の漏れ電流中央値は20.0μA(範囲2.0-38.5)であった;360Jの除細動ショックが行われた18回での漏れ電流中央値は27.0μA(範囲14.3-38.5)であった;安全限度値1mAに比べ、救護者への漏れ電流は十分に低く、胸部の接触以外の接触が1ヵ所のみの場合、安全なハンズオン除細動が可能であった、と報告している。

ばく露

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