<目的>職場と住宅における曝露の測定法とデータを明らかにし、将来の検討課題を提案する。<方法>41件の文献調査による。<結果>職場における曝露評価の方法にはまず、職種調査がある。この方法は安上がりなので、多く行われているが、職種と曝露の関係は証明されていない。時間加重平均値を測定してみると、職種は磁界曝露状態を代用していると判断できるが、電界にはそのような関係はない。居住地の電磁界曝露源としてまず、送電線が挙げられる。この場合、線路からの距離の2乗に反比例して磁界は低減する。配電線はその電流値は小さく線間距離も小さいので、送電線からの磁界よりも小さくなると考えられると考えられるが、通常は零相電流が流れるため、遠方まで磁界が届く。家庭電器製品の中では電気毛布の磁界特性に注目すべきであると考えられる。居住地における曝露評価の方法の中で適用が難しいのはワイヤコード法である。配電線の重要さは線路電流の不平衡の度合いによって決まるが、これには接地方法が大きな影響を及ぼしている。今後の研究としては、(1)職種と曝露の格子図の確率(これには化学物質への曝露も含む)、(2)過去に遡って曝露量を推定する方法の開発、(3)ワイヤコード法の背後に隠れているように考えられる物理量についてに研究、(4)居住地における曝露の時間(日、月、年単位)変動の定量化、(5)ワイヤコード法に関連した新しい曝露量の同定、などが考えられる。居住地と非居住地での曝露量では、平均値はあまり変わらないが、偏差が大きい傾向が見られている。この点についてもさらに多くの研究を要する。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。