VDTから発せられる磁界:VDTでは磁界は電源、偏向コイル、高電圧変圧器及び内部回路から発する。垂直偏向回路は50-100Hz(ELF)磁界を、水平偏向回路とflybackトランスは15-60kHz(VLF)磁界をつくる。43種類のVDTの50cm離れたところでの磁界はFig1(ELF),Fig2(VLF)に示すように0.09-0.6μT(ELF),0.04-0.08μT(VLF)である。 妊娠の結末についての疫学研究:研究は主として流産と奇型について行われてきた。9研究のうち7研究では流産の危険は観察されていない。2編の論文では流産が関係すると述べているがバイアスが示唆されている。奇型(6編)、胎児発育遅延(4編)も検討されているが増加は認められていない。2編の論文の結果をTable1にまとめる。Schnorr(1991)の研究はアメリカの電話交換手について行われた。労働者の曝露はワークステーション8ヶ所(50の内)で測定した。VDTの磁界と流産の間に関連はない。フィンランドの研究は銀行員と会社の事務職員を対象とした。VDTの1-2台を実験室で測定した結果を曝露量とした。高レベルの磁界(>0.3μT)を発するVDTで働いているグループで流産の頻度が有意に高かった。しかしこれらの研究結果から最終的な結論をひきだすことは出来ない。
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