この研究は、植込み型心臓血管電子装置(CIEDs)と一般的な無線充電機器(Qi A13規格)からの磁界との電磁両立性を評価した。それらの無線充電機器の磁界によりCIEDsに誘導される電圧を、開発した測定回路をCIEDsのリードに接続して測定し、ISO 14117が定めた性能上の限度値と比較した。CIEDsは、生理食塩水を満たしたファントム内の代表的植え込み部位4ヵ所に置いて実験した。ファントムは、ヘルムホルツコイルによる111 kHz の正弦波バースト磁界(5 - 27 µT)、または2種類のオペレーティングモードのQi‑A13ボードからの磁界にばく露させた。その結果、ヘルムホルツコイルの場合、11 µTにおいて性能の限度値を超過した;Qi‑A13ボードの場合、電力伝送モードでは10.8% 、ピンギングモードでは45.7%が最大時に性能の限度値の近くまで達した(距離10cmでは2.2%に低下した);しかし詳細に調べると、いずれのモードでも、Qi‑A13ボードが誘導する電圧は性能の限度値を超過はしなかった、と報告している。
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