この研究は、出生年1986-2007年の小児白血病症例5788人とマッチさせた対照5788人を用いて、送電線付近に居住することと小児白血病との関連を調査した症例対照研究(カリフォルニア電力線研究)の一環として、調査対象住宅での磁界を推定する方法と、その推定値の不確かさの原因の特性を検討した。出生時の住宅の地理コードから送電線までの距離を確認し、302戸の住宅が送電線由来の磁界がゼロではない程度に近い住宅であると考えられた。それらの住宅を訪問し、住宅内磁界に寄与する送電線パラメータのデータを収集した。また出生年、診断年、および訪問日における送電線の相、負荷、潮流などのデータを電力会社から得た。ある年の年間平均負荷などが得られない場合には、専門家の知識と予測モデルに基づいて外挿値を得た。以上のデータから、各住宅の中心点および送電線に最も近い点と遠い点での磁界を推定した。その結果、計算値と訪問日に行ったスポット測定の値はよく相関した;推定値の不確かさを生み出す重要な源は、集合住宅の建物内での住居の正確な位置に関する情報の欠如であった;今回の研究結果から、送電線までの距離あるいは送電線由来の磁界と小児白血病の関連の疫学調査にとって必須であるばく露評価において、著者らは高い特異度を達成していたことが示された、と報告している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。