<目的>電気関連の職種では白血病の危険が高くなる傾向を確かめ,どのような具体的な職種では常に高くなるかを明らかにする. <方法>白血病のり病率或は死亡率を職業曝露に関して調査したいわゆる相関研究といわれる疫学研究データを11集めた.殆どが比例死亡率または比例り病率で示されているので,比較しやすいように病例数或は期待病例数に変換した. <結果>全白血病についてみると,全部の研究を総轄した危険比は1.2(95%CI 1.1-1.3)となり,僅かな増加があるといえよう(表2).急性白血病,特に急性骨髄性白血病の危険比は更に増加している(表3).どの研究においても常に危険比が高い職業は,電信,ラジオ,レーダ等のオペレータ,電子技術者,電気技師,電力・電話保線員であった. これらのデータから電磁界が危険比を高めていると結論するには,電磁界曝露の有無が不明であるため不適切である.
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