この研究は、パーキンソン病（PD）に対する脳深部刺激（DBS）の症例報告である。観察の対象としたPD患者コホート（n=5）は、重度の歩行障害（レボドパ応答性）が高周波視床下核刺激（HFS STN-DBS）中に刺激開始前より悪化し、DBS手術から1年以内に60Hz STN-DBSに切り替えた患者からなる。このコホートの年齢中央値は66歳、病期中央値は14年であった。5人のうち4人が、HFS中に急激な歩行スコアの悪化を見た人であった。60Hz刺激に切り替える前のHFSの施術期間の中央値は2ヶ月間であった。60Hz刺激への切り替えとともに、全ての患者の歩行障害が改善し、四肢症状の改善とレボドパ誘発性ジスキネジア（痙攣性の運動）減少も見られた、と報告している。
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