<目的>生体系における電磁波の効果については,今だに不明確な点が多い.本文献では,In vitroでの電磁波効果に対する知見を与えている. <方法>電磁波を照射した際の,細胞への効果を, 53の文献からまとめている. 電磁波の種類は,マイクロ波,ミリメータ波,低周波,パルス波に大別され,それぞれについて,In vitroでの細胞への効果を述べている. <結果および結論>マイクロ波は1kHz-8GHzの連続波もしくはパルス連続波を用いた. その結果,マイクロ波で100V/m,RF(1KHz)で2KV/m以上において,温度,PO^2,血奬との相互効果で細胞質の陽イオンの浸透性能力の変化が見られた.赤血球溶解については,マイクロ波で約400V/m(100MHz, 22.5℃)以上で照射した結果,周波数依存性の効果が見られた.エネルギー物質代謝変化においては,分子再生レベルでの相互干渉が見られた.ミリメータ波は,40-50GHzの連続波を用いた.120V/m以上で,同調吸収による組織成長率の変化が見られた.低周波(DC-60Hz)では,Ca^2+放出が15, 16, 45, 60, 105Hzで見られた.またDCで1KV/m,正弦波で30V/m以上において,膜受容器移動の誘導が見られた.さらに,平均電界12.5V/m 以上で,神経の配向が,72Hzの周波数で転写の増加が見られた.パルス波では,200KV/m以上で膜の浸透性能力が変化し,細胞溶解が見られた.
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。