この研究は、病棟内で、携帯電話アンテナの電界強度が医用機器の電磁耐性を超過するリスクを検討した。電界強度の空間的変動はライス確率分布によって特性記述し、アンテナの移動性は、アンテナが病棟内の各位置に存在する確率関数を仮定することで考慮した。アンテナの移動には制限を設けずに、電磁耐性を超過するリスクを推定した。その結果、病院で適用されている最小離隔距離（MSD）が遵守されている場合、リスクは低下する；医療スタッフは完全にはMSDを遵守しないかも知れず、その場合、非遵守のレベルとともに電磁耐性を超過するリスクが増加することが示された；MSDを増やしても、非遵守によるリスクは一定になるため、長めのMSDを指定することは、必ずしも安全性を高めることにはならない、と報告している。
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