[日本の若者における携帯電話の通話に関する想起の正確度] tech./dosim.

Recall accuracy of mobile phone calls among Japanese young people

掲載誌: J Expo Sci Environ Epidemiol 2016; 26 (6): 566-574

この研究は、新しい技術である専用ソフトウェア組込み型携帯電話(SMP)を用いて、日本の若者における携帯電話の通話に関する想起の正確度を明らかにした。学生198人(10-24歳)に1ヵ月間、SMPを使用させた。このモニタ期間中の彼らの実際の通話状況は、組込みソフトウェアにより記録された。この期間が終了してから10-12ヵ月後に、対面インタビューを行い、モニタ期間中の通話に関する自己申告情報を取得した。SMPの記録をゴールドスタンダードとして、携帯電話の通話に関する想起の正確度を評価した。その結果、19%(34/177)が自分の側性(通話で主にどちら側の耳を用いるか)を誤分類し、一致度は中程度であった(κ統計量0.449);通話時間(ピアソンの積率相関係数0.620)の方が通話回数(同0.561)より、相対的に一致度は良かった;通話の時間および回数の両方の想起において、小さい系統的誤差と大きなランダム誤差が含まれ易かった;通話量に関する大きく、ランダムな想起の誤差、および側性の誤分類が明らかにされたことから、自己評価に基づいた携帯電話使用の疫学研究の結果は注意深く解釈した方が良いことが示唆された、と報告している。

ばく露