この研究は、培養された哺乳動物細胞の膜に対するナノ秒パルス電界(nsPEFs)の影響が接着細胞と浮遊細胞で異なるという観察結果を踏まえ、「アクチン細胞骨格(細胞膜を裏打ちするアクチン皮層)がnsPEFsばく露の細胞影響への寄与パラメータである」という仮説を検証した。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)由来細胞株を用い、ラクランクリンA(アクチン重合化阻害剤)添加の有無、nsPEFsばく露の有無を条件として実験した。nsPEFsは、振幅150kV/cm、パルス幅10ナノ秒のパルスを1回に50発または100発照射した。その結果、細胞の弾性係数は、nsPEFsでは50%程度、ラクランクリンAでは75%以上低下した;ラクランクリンA無処置時に確認された、nsPEFsの分割ばく露(50発照射を10分間隔で2回)による蓄積効果が、ラクランクリンAを事前添加した場合には見られなかった、などの所見を報告している。
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