[超低周波の電界と磁界：納得する時期である] comment

この論説は、超低周波電界および磁界の健康影響に関する社会的関心と研究のこれまでの経緯を簡潔に解説し、30年以上にわたり数千件の研究が蓄積された現在、そろそろ納得しても良い時期ではないかと述べている。ある健康リスク因子について疫学が警鐘を鳴らし、生物学的研究が始められ、健康影響が解明されるという流れが有効に機能した事例とは対照的に、超低周波磁界の場合、リスク上昇を示したとされる疫学研究のみが孤立して存在し、生物学的研究の裏付けは得られていないことを強調している。特に疫学研究について、最も重要であるばく露が果たして正確に把握されているか、これまでの多くの研究結果に本当に一貫性があるか、ヒルの因果性のクライテリアを満たすかなどの観点から、疫学研究の確実性はますます乏しくなってきていると述べている。