この論文は、脊髄損傷(SCI)の人の慢性疼痛の治療としての非薬理学的介入に関する研究で得られている証拠を評価し総合するため、2011年3月1日に、主要なデータベースに登録された無作為化対照試験(薬剤投与以外の全ての介入法に関するもの)を検索した。疼痛軽減指標を第1アウトカム、有害な副作用(不安、うつ、生活の質など)を第2アウトカムとして、個々の研究結果を抽出し、可能な場合はメタ分析により各介入法の標準化平均値差を計算した。その結果、16件の臨床試験(参加者の合計616人)が同定された;8種類の介入法が研究されていた;電気的脳刺激8件(経頭蓋直流刺激tDCS・頭蓋電気刺激療法CESが5件、反復的磁気刺激rTMSが3件)の他に、身体運動(3件)、鍼治療(2件)、自己催眠(1件)、経頭蓋電気神経刺激TENS(1件)、認知行動療法(1件)であった;研究におけるバイアスの全体的リスクが低いものは1件もなく、12件では高く、他の4件では不明であった;16件の研究の質は低く、対照群の不適切な選出などの手法的弱みによって堅固性が損なわれていた;副作用については、10件が検討し、その内の5件が微弱な一過性の副作用を報告しているが、結論を導くには証拠が乏しい、と全体的傾向を評価した上で、いくつかの介入法については研究結果をプールした標準化平均値差を報告している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。