[電磁界発生源と住居の近接と出生時体重:多重補完法と傾向スコアマッチングによる残差交絡の最小化] tech./dosim.

Residential proximity to electromagnetic field sources and birth weight: Minimizing residual confounding using multiple imputation and propensity score matching

掲載誌: Environ Int 2014; 69: 51-57

著者らはこれまでに、「2004-8年間の北西イングランドで生きて産まれた単生児140356人の調査に基づき、超低周波電磁界(ELF-EMF)発生源と住居との近接(≦50m)が出生時体重の平均212gの低下に関連したが、出生への悪影響の有意な増加とは関連しなかった」と報告している。ただし、この研究コホートは、母親の喫煙など重要な潜在的交絡因子に欠落が多いなど、交絡の排除に限界があった。そこで今回は同じコホートを用いて、多重補完法により欠落データの処理を行い、さらに傾向スコアマッチングにより残差交絡の最小化を行った。二重ロバスト交絡因子調整の結果、近接住居(≦50m)は出生時体重の低下(-116g)に関連した;遠方住居と比較して、≦100mの住居で影響はなかった;効果サイズは前回の報告の半分の大きさであるが、前回と同様に出生時体重への影響が示唆された、と報告している。

ばく露