この研究は、テラヘルツ(THz)帯の電磁波により人体の組織に生じる一過性の温度上昇に影響する物理パラメータを理論計算で検討した。計算は、平面波が人体の3層モデルの表面に入射すると仮定して行った。電磁方程式は解析的に解き、熱方程式は有限要素法で数値計算した。また、様々な物理パラメータの寄与についてパラメトリック分析した結果、想定したばく露条件下での温度上昇最大値の計算に一番大きな役割を持つのは、第1層の皮膚層の電磁特性(血流を除く)であることが示された。以上を踏まえて、全ての重要なパラメータを計算に入れた場合、皮膚の温度上昇最大値の変動は、0.1 THzでは、標準的値の -30% から +10%まで、1 THでは -33% から +18%までの範囲で変動した、と報告している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。