<目的> 電磁界とガンとの関連をフェリチンの作用として説明する新しい仮説を提案する。 <方法> 従来の研究により、a)フェリチンは重要な腫瘍発生源であり、ガンに対して重要な役割を果たす事、b)鉄はフェリチン合成の主なRegulatorであり、フェリチンの遺伝子情報はホルモンやcAMP等の信号により発現されること、c)電磁界はホルモンやcAMP等を変化させること、が明らかになっている。これをもとに、電磁界とガンとの関係を説明する。 <結果> 電磁界の作用によるホルモンの変化、細胞膜の変化およびcAMPの変化が起こり、これがフェリチン合成を促進するという作用機序を提示している。