この研究は、これまでの疫学調査で見られた小児白血病と超低周波磁界(ELF MF)への居住環境ばく露との関連が因果的なものであると仮定した場合の、欧州連合(EU27)において、ELF MFばく露が寄与すると考えられる小児白血病の人口寄与割合(AFP)と発症数を推計した。この目的のため、ELF MFばく露の分布を既存の文献から見積もった。個人のばく露分布は、確率的な混合分布アプローチにより総和した。ばく露-反応関数は、疫学データの最新プール分析から推定した。これらに基づき、確率的なシミュレーション計算を行った。その結果、文献レビューに依ったばく露分布がEU全域に当てはまると仮定すれば、ELF MFばく露が寄与する小児白血病の年間発症数は、~ 50(95%信頼区間: - 14,132)または ~ 60 (95%信頼区間: -9, 610)となった(前者は閾値なしのばく露-反応関数をカテゴリーモデルにした場合、後者は連続値モデルにした場合);これらの値は、EU27で年間に新規に発症する小児白血病の全数のそれぞれ ~1.5%、~2.0% に相当する; 結果にかなり大きな不確かさがある原因は、データが少ないことおよびばく露-反応モデルの選択にある、と報告している。
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