この総説は、ワイヤレス機器からの無線周波ばく露の問題について、米国連邦通信委員会(FCC)が運営している機器認可データベースからのデータを引用しつつ、多様なワイヤレス機器が一般の人の身の回りに増えつつある実態を解説すると共に、それらの機器が発生する無線周波電磁界の出力レベルとFCCの制限値の関係を、FCCルールの体系に基づいて、機器クラス別に解説している。著者は、「そのような機器からのRFばく露は米国および国際的な安全のための限度値をはるかに下回っているが、ばく露のいくつかの側面(ばく露は不本意に起きるという本質、また、おそらくは技術の新規性)が特に一般公衆を悩ませている」と捉え、これに対する対応を最終章で論じている。その概略として、保健当局がなすべき最良のことは、たぶん、新規の技術開発と健康に関する文献の綿密なモニタを継続することである;また、2010年のWHO研究アジェンダが示すように、リスクの社会的決定要因に関する数十年の研究で、社会的要因が、技術的要因に加えて、個人のリスク認知に影響を与えることが明らかになっている。この分野の研究も重要であろう、と述べている。
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