[電力従業員における磁界の日内変動:測定戦略に及ぼす影響] tech./dosim.

Within-day variability of magnetic fields among electric utility workers: consequences for measurement strategies

掲載誌: AIHAJ 2000; 61 (1): 31-38

電力会社作業員での、以下のようなことを調べるために、50Hz磁界への職業ばく露を行った。1)ばく露の変動構成要素、2)短期測定間の自己相関パターン、そして3)短期測定による不正確と誤分類。10通りの職業サブグループに所属する42人の作業員で勤務日81日間、そして同じ会社の事務職員4人の勤務日8日間の、それぞれ毎10秒ごとにスポット測定を行った。8時間の時間加重平均TWA磁界で、以下のような成分に変動を区分けして確認した:作業者内、作業者間、そしてグループ間。磁界のスポット測定では、日内変動構成要因も調査した。自己相関関数を決め、そして8時間のTWA磁界が信頼にたる推定に必要な短期測定数を求めた。8時間のTWA磁界と同様に磁界のスポット測定は、作業者間でほぼ対数正規的に分布された。電力従業員では磁界への平均ばく露は、0.47μT (n=81日)で、事務員ではは0.12μT (n=8日)であった。スポット測定の総変動の76%は日内での変動に帰すことができる。8時間のTWA磁界では、グループ間の変動は少なく、作業者間の変動と同等だった。7.5, 15, 30分間の短期平均間の自己相関は、30分の時間内に査定された場合に有意であった。1時間平均では、自己相関は見られなかった。日内の高変動と自己相関により、電気従業員の磁界の短期測定の数に制限があることが、8時間のTWA磁界の推定が不正確という結果になる傾向があることが模擬実験を通して明らかになった。従って、短期(スポット)測定に依存する測定法は、ばく露の誤分類そして必然的にはばく露-応答関係がないか、仮の関係という結果を引き起こる傾向がある。

ばく露