研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[アルミニウム還元工場作業員の死亡率とがん発症率] epidem.

Mortality and cancer incidence in aluminum reduction plant workers

掲載誌: J Occup Med 1991; 33 (11): 1150-1155

カナダ・ブリティッシュ・コロンビア(BC)のアルミ還元工場で5年以上働いた4213名の男性を対照にしてコホート研究を行った。標準の死亡率と発症率をBCの人口でのそれらと、コールタールピッチ(CTPV)と電磁界への累積ばく露リスクを調べた。膀胱がんの発症率(標準化発症率:SIR=1.69)、脳腫瘍の発症率(SIR=2.17)が見られた。膀胱がんリスクはCTPVへの累積ばく露とかなり関係している(P<0.01)。非ホジキンリンパ腫ばく露の増加と共に増加した(全体としての割合は一般公衆と同じ(SIR=1.06)であるが)。肺がんの割合は、期待(SIR=0.97)されたが、CTPVばく露との関係は弱かった(統計的に有意ではない)。電磁界ばく露との関連性はなかった。喫煙とCTPVばく露を結びつけると、肺がんと膀胱がんではばく露応答で、喫煙との関係は見られなかった。

ばく露