このレビュー論文は、2011年6月までに公表された電磁界(EMF)を原因と考える本態性環境不耐症(IEI-EMF)の研究63件(実験研究35、観察研究28)において用いられたIEI-EMFの同定クライテリアを分析した。その結果、用語として最も多く使われていたのは「EMFに対する過敏症(Hypersensitivity)」(65%)、続いて「EMFに対する敏感症(Sensitivity)」(26%)であった;IEI-EMFの個人を同定するクライテリアとして大半の研究で使われていたのは、1) EMF過敏症(敏感症)であるとの自己申告、2) 非特異的身体症状の原因はEMF発生源(少なくとも1つ)であると考えていること、3) 現れている症状を説明できる医学的疾患または精神医学的/心理学的疾患がないこと、4) ばく露をその人が認知した後、直ぐ(24時間以内)に症状が起きる、の4点であったと報告している。今回のレビューでIEI-EMF同定クライテリアには相当程度の異質性があることが判明したので、今後の研究、臨床のため、あるいは確かなスクリーニングツールとして、国際的プロトコルの開発が求められると結論している。
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