この論文は、ドイツ放射線防護委員会(SSK)が開発した、環境リスク要因と健康影響可能性の因果関係の証拠の分類法について解説している。提起された関連可能性についての因果関係の証拠は、研究数、調査規模(統計的検出力)、研究方法の品質、バイアスや交絡因子、再現性、因果関係の可能性、基礎的知識からの裏付けの各項目をクライテリアに準拠してレベル判定し、その総合によってE3(因果関係を確信させる証拠)、E2(因果関係の不完全な証拠)、E1(因果関係の弱い証拠)、E0(因果関係の有無に関する証拠無しまたは不十分)、EN(因果関係がないという証拠)、D2(データに一貫性なし)、D1(データが信頼できない)、D0(データ無しまたは不十分)で評点付けする。そのようにして研究のタイプ別(メカニズム研究、量反応関係研究、細胞研究、動物研究、疫学研究)に出された証拠をE3~D0で判定し、全ての研究タイプの総合評価で、ある環境リスク要因と健康影響可能性の因果関係の証拠をE3~D0に分類する。なお、IARCの発がん分類1~4との対応も示している。この論文では最後に例題として、電離放射線、携帯電話使用、夜間の可視光ばく露の3つのリスク要因の発がん性に関する証拠をこの方法で分類した結果、因果関係の証拠は順にE3、E0、E1(IARC分類の1、4、2Bに相当)となったと報告している。
classifying evidence for causality of a risk factor further developed by the German Commission on Radiological Protection.
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