RNAコリファージMS2複製に対する60Hz磁界（EMF）ばく露の影響を研究した。EMFばく露は細菌培養をファージ（t=0）で接種した時に開始した。5Gの磁界強度で12回の実験を行い、対照と比べ接種後45-65の磁界ばく露でのファージに有意な遅延が見られた。しかし、磁界は最終的なファージ濃度を変えなかった。25Gの実験（N=5）では、ファージ複製の遅延とファージの効率の増加の両方に強磁界によって見られた。テスト群と擬似磁界ばく露群との差はなかった。従って、磁界で得られる結果は、系統的な誤差ではないことが分かる。MS2は磁界が誘導する影響を実証する最も簡単な生物学的システムである。従って、MS2系で、フォローアップ実験を、相互作用プロセスのレベルとその性質に着目して行うこと、また相互作用プロセスの生物物理的なモデルとしてMS2システムは有効であろう。
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