[短報:疫学研究におけるMRI作業者のばく露分類] tech./dosim.

Exposure classification of MRI workers in epidemiological studies

掲載誌: Bioelectromagnetics 2013; 34 (1): 81-84

磁気共鳴画像装置MRI)のスキャナ周辺で働く種々の専門職の作業者(放射線技師、看護師、麻酔医、検査技師、エンジニアなど。著者の見積りでは欧州におけるその数はおよそ10万人。)は(通常のバックグラウンドレベルに比較して)かなり大きな電磁界ばく露されることがあり得るため、MRI作業者について十分にデザインされた疫学研究が必要であるとして、この職業ばく露をカテゴリー化することを検討した結果を報告している。MRI装置からのばく露は、静磁界、切替勾配磁界無線周波電磁界RF EMF)の非常に複雑な混合であるが、疫学研究でのばく露評価の基礎として、職業者のばく露静磁界のみ、静磁界+切替勾配磁界静磁界+切替勾配磁界+RF電磁界のどれであるかによりカテゴリー1、2、3に分類することを提案している。カテゴリー1はMRIスキャンが行われていない時にも常時存在する静磁界へのばく露で、ばく露集団の規模は他のカテゴリーより断然多く、反復ばく露も多いと見られる;カテゴリー2はスキャン中にボアの外側に留まる職業者であるが、反復ばく露は少ないとみられる;カテゴリー3はスキャン中にインターベンショナル処置などのため、職業者が身体の一部をボア内に入れるような場合であり、ばく露集団としては現在のところ小さいが、今後増大する可能性がある、としている。

ばく露