著者は、以前に94GHzのミリ波(MMW)刺激による神経細胞のカルシウム動態を調べ、カルシウムスパイキングの増加が示唆されたことを報告している。今回は、皮膚の主構成を表す3D共培養モデルを組織工学的に作成して、そのモデルに94GHzを与えて皮膚様の組織構成体における影響を調べた。その結果、94GHzばく露により、ケラチノサイトでのカルシウムスパイキングは統計的に有意に上昇した。また神経細胞と共培養した場合の3D共培養皮膚モデルでは、神経細胞のカルシウムスパイキングの変化はMMWの出力に依存したほか、ケラチノサイトのATP分泌が引き起こされた。ATPは神経細胞のカルシウムスパイキングを変化させる主要要因であるので、ATP誘導性のカルシウム動態についてコンピュータシミュレーションを行った結果、実験結果と良く一致したと報告している。
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